スキューバダイビングは私を別世界に連れて行ってくれます。
スキューバダイビングでなければ、水中の世界を満喫することはできません。
普段私達が食用としてスーパーなどで目にするイカやアジ、タイなど全ての魚たちが水中ではキラキラと輝いています。
水中では魚たちの躍動感あふれる美しさと、同時に弱肉強食の世界を垣間見ることができます。
普段珊瑚の中に住んでいる小さな魚やエビは、うかつにサンゴの外に出てしまうと、たちまち他の魚に狙われてしまいます。
「一瞬でも気を抜くと食べられてしまう。」そんな緊張感漂う人間模様ならぬ魚模様を垣間見ることができるのです。
例えばカワハギ。口がおちょぼ口でつき出ています。
以前は「ユーモラスな顔つきだな」と思っていましたが、水中でカワハギがえさを食べているところを見てからは、「なんて実用的なんだろう」と考えるようになりました。
彼らは垂直に降下してきて砂や岩の中のエサを食べるのです。
ところで私が今まで水中で出会った魚たちの中で、1番かわいらしいと思ったのは、クマノミのファミリーです。
イソギンチャクに住んでいて、お父さんとお母さん、それから小さな子供たちが3,4匹いました。
”ファインディング”そのものです。
あまりにもかわいらしくて、思わずそっと人差し指を近づけてしまいました。
すると、お父さんが私の指に近づいてきたのです。
「私に興味を持ってくれたのかな?」と思った瞬間、ガブリと噛まれてしまいました。
グローブ越しでしたが、思わず「イタタタ」と言ってしまうくらい力強い噛みっぷりでした。
さすが”ニモ”のお父さん、自分よりずっとずっと体の大きい人間にもひるまず立ち向かってくる勇敢さと家族愛に感動しました。
それと同時に、魚たちを怖がらせないように気を付けなければ、と反省もしました。