アイドル戦国時代と言われる昨今。
自撮りによって一般人さえアイドル化してしまう時代。
サブカルジャンルが発達した今、ニッチな写真集のなかでひときわ目を引くものがある。
それは、水中で撮影された女の子の写真集だ。
水の中でボンベやフィンを付けて微笑みかける少女。
黒髪に水晶のごとく浮かぶ水の泡。
一見意外な組み合わせだが、思わずその不思議さに見入ってしまう。
一時期は、アニメや漫画のファンアートでも水中モチーフというものが流行し、そのブームの波はコスプレ文化にも及んだ。
いまや空想が現実になっているのだ。
アイドルやコスプレイヤーにとっては、自分のなりたい姿で水中に舞うことは、さぞかし気持ちが良いだろう。
もちろん衣装や髪型のセッティング・ポージングなど大変な部分はあるだろうが、それを抜きにしてもこの非現実感はなかなか味わえないものだと想像できる。
水中撮影といえば、日頃テレビでも目にしている水中でのロケーションだが、特に海外の海の美しさにはっとする事が多い。
泳ぐ魚の群れや、その他珍しい生き物、時間によって表情を変える自然の風景など。
その海自体が美しいのはもちろん、撮る人のセンスが優れていることが伺える。
水中撮影でよりクオリティの高い撮影をめざそうとするならば、機材はもちろん、ダイビングの技術が必要になってくる。
呼吸や動きが制限されている水中での挙動は難しい。
理想の場面を撮影するために、おそらく相当な訓練を積み重ねていることだろう。
今日はどんな画を見せてくれるのだろうか。
水中専門のカメラマンは、いつもワクワクしながら水の中に飛び込んでいるに違いない。